セミナー参加のご報告:第二回東北セミボラ(セミナー&ボランティア)

去る4月20日、21日と、二日間に渡って開催された、Web広告研究会 第二回東北セミボラ(セミナー&ボランティア)に、弊社森田が参加してきました。

なお、ツルカメは公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の会員であり、森田は同研究会の東日本大震災・被災地支援プロジェクトのメンバーです。また、今回の第二回東北セミボラのセミナー第三部においては、合いの手・質問拾い係と称したモデレータとしてディスカッションに参加いたしました。

で、以下は単なる、僕の感想です。

セミナーのほう、第一部はWOWの鹿野さん、イメージソースの小池さんに、世界に通用するためのデジタルクリエイティブとは何かという話を、ワンパクの阿部さんがモデレーターとして聞くという構成のセッションで、非常に面白かったです。鹿野さんと小池さんの人柄というか、話し方のせいで、たんたんと進行していく感じなのですけれども、話している内容がいちいち刺激的でした。特に鹿野さんがおっしゃっていた「どこで実験していても、目撃してる人は世界中にいる。」ということと、それを実感した結果、ポジティブな意味で「海外に打って出るという気持ちがなくなった。インターネットで、ふつうに繋がっているから。」という辺りなど。良いセッションでした。ありがとうございました。

第二部は、すぐに役立つデジタルプラットフォームの紹介ということで、paperboy&co.の河添理さん(カラーミーショップ)、アラタナの濵渦さん(ソーシャルゲートウェイとか)、KDDIウェブコミュニケーションズの高畑さん(みんなのビジネスオンライン)のそれぞれのサービスのお話を、ネットイヤーグループ倉重さんがモデレータとして聞くという構成でした。このセッションやってる途中で、第三部の最終打ち合わせをすることになってしまったため、なんというかほとんど離席していてあんまり聞いてないのですが、当日のランチの際に第二部の最終打ち合わせをしていたので、そこで既に聞いていたので良かったというか何というか。アラタナさんのサービスがどれも秀逸な感じで驚いたのと、河添さんのEC始めるならっていう入門話みたいなのがとてもわかりやすかったのと、高畑さんのみんビズのプレゼンがやたら聞きやすくて感動してしまったという辺りが印象的で、たいへん良いセッションだったと思います。ありがとうございました。

そして第三部はスターバックスコーヒー ジャパンの長見さん、良品計画の風間さんによる、東京ではいえないソーシャルメディアと店舗連動に関するあれこれ…なセッション。僕も合いの手&質問拾い係として登壇しましたが、第二部中の最終打ち合わせの最中に、おふたりに「森田さんも前に出てもらったほうがいいのでは」みたくなったので、急きょの登壇。名札のたぐいなどもなく、名前を手書きしたものを机の上でノートパソコンで挟んで固定するといった感じで前に出まして、なんというか、恥ずかしかったです。(まあ、多少ウケたようで、場が和んでよかったですけど)
基本的には長見さんが進行係のような感じで、風間さんに質問しては相槌を打つみたいに進めてくださったので、正直、僕前に出る必要あったのか?くらいに、ひたすら傍聴しておりましたが、質問拾いの任務がありましたので、ちょいちょい空気を読まずにふたりのお話をぶった切って質問したりなどさせて頂きました。質問拾いきれず、何人かの方には残念な思いをさせてしまい失礼しました。
内容は、ざっくりいうと、顧客とのコミュニケーションにおいてのあくまでのツールのひとつとしてソーシャルメディア(というか、TwitterやFacebook)を利用しているに過ぎない、というのが根底にあったうえでの話でした(それは本当にそうなのでまったく異論がない)。ここ、重要なポイントではあるのですが、両社とも有名店であり店舗を多数持っており店舗自体がリアルにメディアとして機能している、という特徴というか強みというかまあそういうのがあるわけなので、そういう土壌が大前提であるのであれば、やはり、まあそうなりますよねっていう感じで。お話の内容はとても面白かったです。大変興味深く傾聴させて頂きました。ありがとうございました。

第三部の様子。向かって左から、長見さん、風間さん、森田。
Photo by Tatsumi Masui

そして二日目、ボランティアのほう。
第一回東北セミボラの際は石巻市でのボランティア活動でしたが、今の時期だとある程度の人数規模での労働的なボランティア活動があまりなくなってきているのもあり(実態としてのニーズ自体はありますが)、企画もなかなか難航したのですが、七ヶ浜町ではまだ大規模な人数での活動が可能であるということで、今回は七ヶ浜町にて、田んぼの瓦礫掃除というボランティア活動に従事してきました。
町の田んぼの99%が津波の被害にあったということで、かなり深刻な状態ですが、瓦礫の撤去等自体もまだ始まったばかりという、一年以上経っててなぜそんな遅々とした状態にあるのだ?と、先に疑問符が浮かんでしまうような状況でした。田んぼ中にあった瓦礫の大物系は重機で片づけ済みの状態ですが、ここから細かい瓦礫のたぐいを手作業で片づけていき、それから土を掘り返すとまた瓦礫が出てくるのでまた手作業で片づけていき、そしてまた掘り返して、というのを何度も繰り返さないといけないのだそうです。瓦礫を全部除去できたら、塩分を抜く処理をしてと続くようですが、正常な田んぼに戻るのはいつのことやらというふうに感じます。
30人からの人数で一日がかりでやっても一度の手作業掃除分しかできないですし、広さもたかだかしれています。これが町全体に及んでいると思うと、本当にたくさんの支援が必要だし、そもそももっと早く着手できなかったものなのかと、行政の対応や決断の遅さなどによる人災ともいうべき被害状況が物理的な実感として残りました。
この日の活動だけでは小さな成果でしかありませんでしたが、これからも継続的に、直接的・間接的に被災地に対する支援活動に従事していきたいと思います。

田んぼの瓦礫除去作業が終了したところ。
Photo by Yu Morita

なお、以下にセミナー当日のUstream映像とTogetterのハッシュタグまとめをリンクしておきます。

セミナー第一部: http://ustmovie.net/rec/21978521
セミナー第二部: http://ustmovie.net/rec/21979922
セミナー第三部: http://ustmovie.net/rec/21981160
ツイートまとめ: http://togetter.com/li/291078